2020年、アフターコロナに備えて見直したい、広告戦略3つのポイント
コロナ不況、すでに明暗が分かれてきているか?
2020年も早5か月目に入りました。
時の流れは早いものですが、今年ほど激動に巻き込まれた年は無いのではないかと思います。
私はコンサルティングや広告の支援業務で多くのお客様の状況を拝見しておりますが、本当に千差万別です。
注目したいのは、この状態でも業績を伸ばしている企業が少なくない、ということです。
また、業績は伸びていなくても、広告費を積極的に上げていった企業もございます。もちろんこういう会社は徐々にその成果が見られるようになってきました。
なぜ、彼らはこの局面でも「成功」できているのか?
彼らがどこに注目していたのかをまとめていきます。
こういう状況なので売上を伸ばすことだけが正解ではありませんが、今日お話しすることは“守り”においても役に立つと思います。
私達が変わらない間に、世間は大きく変わってしまったのかもしれません。
それでは
「アフターコロナに備えて見直したい、広告戦略3つのポイント」
いってみましょう。
① 検索向きか、SNS向きか?
あらゆる商品・サービスは、Googleなどの検索か、InstagramのようなSNSか、どちらかと相性が良いものです。
検索は顕在ニーズ、SNSは潜在ニーズを捉えるのに有効です。
あなたのビジネスはどちらと相性が良さそうですか?
ぜひこのタイミングで一度考えてみてください。
「おいおい、そんなの常識じゃないの?」
その通りです。
ですので私がお伝えしたいのは、今だからこそ考えていただきたい。
そういうタイミングだということです。
今回のコロナの一件を通じて、消費者とWebの距離感が変わりました。多くの人々の中で、Webサービスに対する怖れや猜疑心が払拭されたと思います。
例えば、私の身近な例だと、Lineは電話番号を取られるから怪しいとか、住所を入力したらプライバシーが流出するとか、そんな心配をする人がまだまだいます。
・・・これ、栃木の友人の実話なんですよ。苦笑
まぁ、この辺は極端な例だとしても、ビジネスの現場でもオンライン会議が一気に普及したり、大きな変化があったと思います。
プライベートでもYouTubeやNetflixのような動画サービスが好調なようで・・・
多くの人達の生活において、Webが占める割合が大きくなりました。
そして、Webは意外と安全なものだと、信頼するようになりました。
結果、2020年、消費者側の動き方が大きく変わるでしょう。
Webで終わるものはそこで完結するし、終わらないにしてもオンライン会議のような形でどこかにWeb商談が入ってくると予想します。
つまり、マーケティングフローをゼロから作る必要がある、ということです。
これまでに作ってきた集客経路・集客ステップが今後もきちんと機能するかどうか?
ぜひこのタイミングで見直してみて下さい。
そしてその際には、これまでの常識を全て捨てる必要があります。
なぜなら、お客様の方のマインドが変わってしまったからです。
そしてその際には
「検索に向くのか?SNSに向くのか?」
この基本の基本の質問から始めることで、精度の高いプランが出来上がるでしょう。
どちらも向いていると考えるとあやふやな解が出てくるので望ましくはありません。
本質的に顕在ニーズを捕まえるビジネスなのか、潜在ニーズを掻き立てるビジネスなのか。
ご検討ください。
初回接触ポイント(最初のタッチポイント)が変わる
前項で話したように、コロナの影響で消費者の方の行動が大きく変わります。なぜなら、Webが便利で安心だと気付いてしまったからです。
結果、「リアル」の価値が下落しました。
厳密に言うと、仲間との飲み会や、サークルでのスポーツ等、
『感情を共有する場』としての「リアル」の価値は上がったと思います。
Webで気軽に会話できるからこそ、実際に会うことは特別な行動になりつつあります。
今回指摘したい「リアル」の価値の下落というのは、そういうものではなくて、
例えば、「実物を確認する」といった、何か代わりがあるならそっちで楽したい行動の事です。
さて、それでは初回接触ポイントがどう変化するのか?
宝石ショップを例にしてみましょう。
【これまで】
- 検索かSNS経由でサイトに来る。
- 商品を見て気に入る
- 来店予約をする
- 来店して実物を確認
という流れでした。
来店してから確認する、というのがポイントです。
では、アフターコロナでどうなるのか?
【今後】
- 検索かSNS経由でサイトに来る。
- 商品を見て気に入る
- オンライン商談で実物を映像で確認
- 来店予約をする
- 来店して実物を確認
と、このような形が普及するでしょう。
これは準備ができた業界から徐々に広まっていくでしょう。
なぜなら、合理的にそうだから、です。
例えば、私達ビジネスの現場においても、初回営業を受けるより前に
「オンライン会議でざっくり説明してよ。良さそうだったら顔合わせて詳細を詰めよう!」
ってなっていませんか?
『会うという行為にコストがある』ということにみんな気付きました。そしてしばらくは、会うという行為にリスクもある(感染リスク)という状況です。
しかもWebで何となく確認して判断するのと、実際に実物を見て判断するのに、多くの商材の場合、あまり差がないということに気付き始めていると思います。
業者も業者でそこの気付き、動画を中心に、リアリティを感じてもらうための情報発信を増やしているでしょう。
これが、『初回接触ポイントが大きく変わる』とお話した背景です。
ジュエリーショップは一つの例なので、あなたの業界では初回接触ポイントがオンラインになるかどうか?まず考えてみて下さい。オンラインにならないとしても、そこまでの流れに何らかの変化はおそらくあるはずです。
付加価値の再定義をしよう
前の2つは広告的な内容でしたが、広告とは「広く告げるもの」ですよね。
では、「何を」広く告げるのか?
これが最後の見直しポイントです。
・・・文章構成上最後になりましたが、本当は最初にやるのが望ましいかと。笑
コロナの前後で、価値が大きく変わったものがあります。
それを上手く扱いましょう、というお話なのですが、これも例を出します。
例えば、リラクゼーション業界。中でも整体院やカイロプラクティックのような、専門性があるところを想定しています。
こういうサービスの現場ではコロナが出て以降、院内の殺菌・除菌に力を入れているところが少なくないと思います。
そして、そのために時間を取られて、枠が潰れてしまい、回転率を上げることができない。
そもそもお客様が来ないんじゃないかって指摘もありそうですが、この自粛の中で運動不足やストレス過剰になり、みんな治療を受けたいと言ってきているけど、除菌作業のために泣く泣く稼働率を落としているところがあります。これは少なくありません。
これを出来るだけ客観的に見て、重要な点が2つ。
まず、需給バランスが崩れています。「健康」に対する需要がめちゃくちゃ上がっている状況です。
次に、新しいタスク(除菌作業)が増えており、それは今後もしばらく重要になりそう。
つまり、環境的には追い風なのに、必要に迫られた収益化されない作業のために売上を削られている、ということですね。
ここから考えていきたいのですが、
除菌作業は本当に『価値がない行為』なのでしょうか?
つまり除菌作業をやるかどうか。これ自体がクオリティの差になります。
サービスはコストパフォーマンス(質と価格の相対評価)なので、
「うちは営業時間中の除菌作業はやりません。その分安いですよ」
というのも成立し得るのです。であれば、
「うちは除菌作業を徹底します。その分価格はしますが安全ですよ。万が一の保障もあります」
というのが反対のサービス設計になるでしょう。
こういう思考を進めていった際に、需給バランスが崩れている、つまりお客様の方に値上げを受け入れる準備ができている、というのもポイントです。
あなたのサービスの理念・ポリシーは何でしょうか?
それに共感してくれる人たちはどれくらいいるでしょうか?
その『価値』を実現するために必要な行動は何でしょうか?
ぜひご検討下さい。
まとめ
というわけで、
アフターコロナに備えて見直したい、広告戦略3つのポイントでした。
- 検索向きなのか、SNS向きなのか?
- 初回接触ポイントがどこになるのか?
- そもそもの付加価値は?
これから長い戦いになるでしょう。みんなで頑張っていきましょう!